カテゴリー別アーカイブ: ときどきブログ

金継ぎのお仕事(^。^)

さて、今回は当工房でお引き受けしたお仕事のご紹介です。

東京都にお住いのカエデさんからご依頼いただきました。

「自作の器が割れてしまったが愛着があって処分できないでいます。」との事。

写真で拝見するとパッカリ綺麗に割れている様子。さっそく送って頂く事に…。

川端さん2

届いた器を見てビックリ!到底、素人さんの手作りとは思えない焼きの良さ、形や文様の美しさ。「これは相当の手練れ。。。う~~ん!」

器全体は釉薬を掛けない焼き締め。そこに白色釉の筒書きで華やかな文様を書いてあります。

実は、焼き締めの器は施釉が無いため、漆が着くと生地に染み込んで汚してしまう恐れがあるのです。写真に見えているマスキングは生地を汚さないための処方。慎重に作業を進めます。(^_^;)

元の形に修復し、

川端さん・川端さん

表側は器に意匠に合わせて「高蒔絵」の技法を使います。肉を持たせて凸気味の線に仕上げていきます。もちろんここでも生地にはみ出さないよう気を付けます。

無題

こんな感じに。⇑

この後、漆の線の上に金粉を蒔いて仕上げです。

お直し川端さん 3川端さん

大きな欠けも無く、しっかりした陶器だったので、ご覧のとおり綺麗に修復できました。外側は高く盛った線描きですが、内側は使いやすい様にフラットな線になっています。焼き締めの褐色の肌に金線が素敵なアクセントになっていると思います。

さて、素地を汚さないようにちょっと気を遣うお直しではありましたが、一目見て「金継ぎが映える!」と言う印象があった今回。本当に楽しく嬉しい修復作業となりました。

「捨てるにしのびない」とやってくる器たち。どれもたくさんの思い出や思い入れが籠っています。また依頼主さんの手元に戻って、新しい思いを重ねて行ってください。

修復経緯の掲載を快諾いただいたカエデさん。当工房へのご用命とご協力、本当にありがとうございました。m(__)m

 

ときどき工房・原田和代

美の壷ォ~。

先日、何気にNHK-BS見ましたら、「金継ぎ」やっておりましたね。

あの番組は結構凝った内容を放送したがるのが面白いと思うのですが、

今回の金継ぎも、普通あんまり見ないような、

(つまり、金継ぎをやってる私たちでさえ、ほぼ目にしないような)

凝りに凝った数寄の器が出てきてなかなかでした。

あそこまで作り込んだ金継ぎと言うのは、時間も費用も馬鹿にならんほど掛かるのですよ。

(まあ、それでもやれって言われればやれますけど。(ちょっと自慢)(-。-)y-゜゜゜)

だけど金継ぎがただの補修ではなくて、日本人ならではの美意識に乗っ取った創作なんだと言う、攻めの部分を再認識した感がありました。私は。

私自身はあんまり派手な仕上げをしない方だったのです。

さりげなく、目立たぬように細く細くが信条でやってきたのですけど、

(その方が上品に映ったりします)

「参りましたと言わせたい」的な価値観も確かにあるわね、と。

思いました。

 

最近は朝ドラの舞台が輪島だったりして、お茶の間でも、漆に係わる場面を見て頂く機会がちらほら増えているようです。

(今だけかも知んないけど)

東京オリンピックに向けてもう一度「ディスカバー・ジャパン」の波が来ると良いのだがなぁ。

漆だけではなく日本の様々な文化・芸術が息を吹き返してくれる事、

そこから日本の、日本人としての誇りが生き生きと萌芽してくる事を祈って止みませんです。

 

おや、なんだか柄にもなく壮大なエンディングになりそうだぜ。

いかんいかん。

美のツボっちゃったわ。

では、また~。(^.^)/~~~

 

 

 

ご覧の皆さまに、お詫び。

みなさん こんにちは。

今日はお詫びの投稿です。(T_T)

実は3月頃から設定の不具合により「お問い合わせ」を頂いたメールを確認できない状態が続いておりました。

届いていることが分からない状況だった為、対応が今になってしまいました。

その間、メールを下さった方は、本当に不愉快な思いをなさったと思います。

ここで改めてお詫びを申し上げます。m(__)m

 

しっかり運営できていなかった自分を深く反省しています。

本当にごめんなさい。

現在、頂いたメールはチェック出来る様にしています。

見て頂いている皆さんにご迷惑をかける事が無いよう、楽しく見ていただけるよう勉強していこうと思います。

 

 

 

春めいてきました。

「三寒四温」と言う言葉があるけれども、

ここのところ、東京は暖かかったり寒かったりの不安定なお天気。

言葉通りの三寒四温状態です。

雨も多いし、湿度もぐっと上がってきました。

今日なんか本当に日差しがポカポカして、風もしっとりしております。

耳をすませば鳥の声も聞こえて、じつにのどかな春の趣です。

こうやって少しづつ、本格的な春に向かっていくのね。

 

さて、漆芸の方はと言うと、ご縁あってお引き受けした金継ぎはほぼ順調。

もうじき金蒔きの作業に入ります。

で、展覧会用の作品制作も、若干遅れているけれど、派手な失敗をしなければ締め切りまでにはカタがつくであろうところ…。

 

まあ、この時期は先程の日々上がっていく「湿度」のコントロールが胆なわけで、(あんまり急に加湿すると、塗った漆の表面がシワシワに乾きあがる)、湿度計と除湿器を駆使しつつ、焦らず騒がず春の陽気のようにゆったりした気分でやっていきたいなと、そう思っております。

「縁あって…」と言う事

昨日の事。

いつも親切にしてもらっている頼れるお友達Kさんが、ドライブに連れて行ってくれました。

自然食品やBIOの食事療法に造詣の深いKさん。よく秋川や五日市へ、採れ採れの産直野菜を買いに行っているのです。

そこで野菜のお料理が美味しいレストランを見つけたとの事で、誘ってくれたんですよ。

もとは地酒を扱う酒屋さん(?)だった感じの、実に趣のあるお食事処「やまざき酒舗」さん。

ランチ1600円を頂きましたが、たっぷりの野菜の煮物やきんぴらごぼう、白和え、ひじき豆など本当に美味しかった!(メインはブリの揚げ浸しでした)

地元の滋味深いお料理に身も心も癒されて、食後のコーヒーはKさん一押しの「茶房むべ」さんへ…。

そこでのんびりコーヒーをいただいている時、何気に金継ぎの話題がちらりと出たんです。

と!

「金継ぎ、なさるんですか!」

「は、はい。漆をやっているものですから。」

「やっていただきたい器があるんです!」

むべさんは素晴らしい作りの空間で、上質な和のカップコレクションの中から、気に入ったカップを選んでコーヒーをいただける素敵なお店です。

思い入れ一杯で揃えてきたコレクション。傷になっても簡単には捨てられない。そんな器がたくさんあったのだそうです。

「習いに行って自分でやろうか…。」とまで思っておられたとの事。

「でも、いつかこんな出会いがあるのではないか、あればいいなぁと願っていたんです。」

ご縁と言うのは、いつどこで、どんなふうに繋がっているかわからないものなんですね。

くつろぎのコーヒータイムが、選りすぐりの和のコーヒーカップ4客のお直し依頼になりました。

どれも上等過ぎて気おくれしそうなお品なのですが…(汗)

むべさんが願って下さっていたご縁に感謝しつつ、大事にお仕事させて頂こうと思います。

頑張ります。

 

 

継続ってホントに難しいって思うわ。

先日、ホントに久しぶりにブログ更新をして、「年も改まったし、これからは心をいれかえなければなあ・・・」と思った矢先!

また、なにやら不都合が起こったらしくアクセスできない状態に陥ってしまいました。(泣)

もとよりPC能力はポンコツなので目の前真っ暗さ。

サポートに問い合わせメールを出しまくって、再度ようやく更新出来るようになりました。

良かった~。

もう、諦めようかと思った。

 

実はこのブログ、夫の肝いりでwebデザイナーさんに作ってもらったもの。

だから本人(つまり私)の能力が全然欠如しておるのね。

しかしさすがに放置はいかんわ、と。

作ったからには(作って下さった方もおられるわけだし)ちゃんとせなあかんわ、と思っているのよ。

とにかくちょぼちょぼとでも、続けなきゃだめね。

なんでも。

 

このブログの主題になっている漆だって、とにかく毎日いじることで、なんとか制作出来るまでになった。

基礎的な物が出来るようになるまで5年掛かりました。

このブログも、そんな気持ちでやっていかなちゃいかんのだわね。

 

得意なジャンルじゃないけど頑張ろうと思います。

で、画像のあげ方が分かんないんだけどどうやるんだったっけ?

勉強~。(脂汗)

 

 

 

物凄~く久しぶりの更新っ!

え~、ほんにひっさびさの投稿でございます。

わたくし、日頃は主婦業しながら現代工芸展、日展等の出品作品を作っているわけですが、昨年秋に開催された日展用の作品制作に激しく手こずっちゃいまして、こちらがすっかりお留守になっておりました。(^_^;)

で、ちょっと手が空いてきたから「書き込みもしないとな~~~。」と開こうとしたら…『開かない!開けられない!!』(@_@;)

なんか不正アクセス防止用のブロックが掛かったようで書き込み不能になっていたんですね。

もとよりパソコン対応能力が激しく低いタイプなもので、どうしてよいやら…。(T_T)(T_T)(T_T)

しばらくお手上げ状態だったわけです。(トホホ~)

しかし、とうとう年も明けて(オイオイ(-_-;))「これじゃあどうにもならん」と、PS前で半泣きになりながらなんとか復活に漕ぎつけたわけ。

ホントに復活したのか実は分かんなかったりするのだけれど、うまくいってますように!

今年はちゃんとやります。抱負。

 

真夏の漆屋暮らし

関東地方もついに梅雨明け~。連日ホントに暑いですね。(-_-;)

本日の気温(室温)は29度、湿度は71%。真夏の間、関東は気温が35度を超える日が何日も続き、室温も日中は30度近くなります。(@_@;)熱中症の警報が出る日も少なくないこの時期、塗ったり研いだりを繰り返す漆の作業。出来れば涼しいところでやりたい!(切望)(>_<):::

それなのに~冷房を入れ、室温快適27度くらいにすると、俄然、漆が乾かなくなったりするんです。(T_T)。たぶんイッキに気温と湿度が下がるので、漆液中の酵素の働きが悪くなってしまうのだと思います。漆関係者では、これを俗に「漆が風邪をひく」と言っております。orz

それなら冷房を切って元の室温に戻したら良いじゃないかって?いやいや、それがそうもいかないんだな~。だって辛いじゃないですか、切るの。(泣)一度涼しいに慣れた体に再び30度は無理!絶対無理!

そこで行き着く答えは必然「最初っから耐えること…。」物言わず『固まらない』というレジスタンスな手段に出る漆に対抗するには「熱波なんてどこ吹く風~」みたいな顔して我慢するしかないのでございます。

一年中空調管理出来るお家に住めたらいいのにな~。(@_@。)

かくしてアセモに悩ませられつつ、漆屋の暑~い夏が過ぎて行きます。

続くっ!(ToT)/~~~

レッツ!漆のカウンター

いつも行きつけの酒処「NOBBY」と言うお店のカウンターを、漆で塗りなおすことになりました。

現在は柿渋が塗ってあるカウンター。お客さんのヒジが当たる角の部分や、いつもお皿を置く辺りが擦れて白っぽくなってきています。おしぼりの水分でクロカビが出始めた所もあります。

「ニスでは塗りたくない。」と言うマスターの希望は①お店の雰囲気に合った色合い(茶~焦げ茶)、②丈夫で摩擦やカビに強い③週一回の店休日に塗り替えが出来るという事。始めの2つは今塗ってある柿渋を塗り直せばOKだけど、柿渋は乾きが遅いので、③番目の「1日で塗り替え」が出来ないのだとか。

「それ、漆なら出来るよ。」と言う事になりました。

漆は湿気で硬化するので、梅雨時の今は塗りっぱなしでもどんどん乾きます。漆の樹液を漉しただけの生漆は色も焦げ茶色、乾いたら酸にもアルカリにも油にもびくともしませんから、まさに理想通りです。

けれど、たくさんのお客さんが座るカウンター。念のため、「かぶれにくい漆」を使い、塗るのではなく、木地に丹念に擦りこんでいく「擦り漆」の手法を使うことにしました。

この「かぶれにくい漆」は漆を特殊処理したもので、注文を受けてから精製してくれます。今回は「乾きも出来るだけ早く」とお願いしましたから、店休日前に擦りこんで中1日置けばしっかり乾いてくれるはずです。

漆が届き、マスターの下準備(軽いペーパー掛けなど)が整ったら塗り替えスタートになります。まず一回擦り漆してみて、加減を見ながら店休日毎に回数を重ね、希望の仕上がりまで持っていこうと言う作戦。楽しみです!ワクワクします!

ときどき工房・台風近し

みなさん、おはようございます。

メチャクチャでっかい台風8号。いよいよ上陸間近になってきましたね。沖縄、九州をはじめ東海でも大きな被害が出て、今後の動向が気になります。

現在、「ときどき工房」の気温は26度。湿度は84%です。(^_^);

前回「漆の乾燥には湿気が必要」というお話をしましたが…。ここ2~3日の温湿度は、漆芸には理想のコンディションという事で、塗ってる側から漆が乾いてくる。ぼんやりしていると刷毛に含んだ漆まで固まりはじめ、刷毛の運びが重くなるくらいです。

それだけ早く固まるという事は、仕事もはかどるわけで、それで更新がお留守になっちゃったんだけどね~。(^_^);;;

漆が高気温・高湿度で固まるのは、もともと漆の木が病気に弱く、枝や幹に傷が出来た場合に、そこから病気の菌やカビが入り込まないようにする為なのだそうです。

だから菌やカビが活発に繁殖する条件に合わせて、すばやく樹液が固化するようになってる。酸にもアルカリにもびくともしない強靭なコート剤になっているわけです。う~ん、自然って凄いな。(+o+)

漆の危機感が漆自体を守っている。危機感を持つってのは、生きていくうえでとっても大事な事なんだね。迫りくる大型台風。みなさんも危機感をもって備えましょう。って、あ、良いところにオチ着けた。ではまた~。(^_^)/